滋賀の工務店が国産無垢の床材をまじめに推すブログ
住宅の床材についての基本の知識はまずこちらから そもそも論ですが、皆さんは無垢の床材を正しく理解…
良く、お客様から言われます。
雨降りでも上棟するのか?
雨に濡れたら木は腐らない?
色々、気になると思います。
「大丈夫ですよー」
っていつも説明させてもらうのですが、その前に不安は取り除ける方が良いよね、って事でブログを書きました。
今まさにそういう状況の方は勿論、ハウスメーカーさんと違って現場で組み立てていく工務店のやり方(木造の在来工法と言っても良いかもしれません)に、不安を感じて迷っている人は是非お読みください。
契約や上棟前に必ずお客様から聞かれるのが
「雨でもやるんですか?」
のご質問。
基本的に雨の場合はやりません。
当たり前ですけど、作業に問題が出ます。
仕上がりにも影響が出ます。
作業員の危険も増します。
それと、やっぱり木が濡れる事はよくありません。
ネットなどを見てると、在来工法は大丈夫とか、2×4工法はダメとか色々書いてますが、これは私の言葉を信じてもらって結構です。
濡れない事に勝るものはありません。
とはいえ、雨に降られない・雨水が完全に入らないようにするには、奇跡的に1週間~2週間雨が降らない日が続かなければなりません。
なかなかこれは実現不可能なことです。ですから、出来るだけ濡れないようにする、あるいは濡れた時にどう対処をするのかが、実は大事なポイントです。
上棟当日、怪しそうな天気の場合どこに注目すればいいかを書いてみました。
降らないうちに屋根まで出来れば、まず第一段階クリアです。
屋根が出来れば、家自体の濡れ方は全然変わります。
残念ながら屋根が出来るまでに雨が降りそうなら、あるいはその日のうちに屋根まで作業が進まないならば、ブルーシート等で一時的に養生する(覆う)必要はあります。
屋根をクリアしても第一段階と書いた通り、外壁が出来上がらないと、完全な防水にはなりません。
すぐに透湿防水シートを貼る事が出来ると良いのですが、工法や工程によっては1~2週間貼れない場合もありますので、一時的にブルーシートで覆う事が出来ればベストです。
覆うことでかなり濡れは軽減出来ますが、それでも一時的なものなので、外壁に近い場所は一部濡れる事があります。
また、このブルーシート等での養生がされていないと、2階に比べ1階部分は結構雨が入ってきます。
床下断熱でなく、基礎断熱で床下エアコンをする場合は、床下に雨水が入ってきてしまいますと、湿気の抜け道がありませんから、後々床下にカビ発生のリスクがあります。
まずは雨水を入れない工夫が一番で、それでも入ってしまったら、よく乾燥させる事が重要です。
上棟予定日の後が長雨になりそうとか、台風が来る時(そんな天気予報の時はそもそも上棟をしませんが)は、外壁にブルーシートはもちろんなのですが、それ以前に可能なら上棟日の延期を考えることも一案です。
とはいえ実は、実際のところ上棟日の延期は色々な問題があります。
上棟とはその家を建てる大工一人が携わるわけではなく、応援の他の大工、その他職人さん、レッカー屋さんもそうですが、その日に合わせて皆予定を組んでますから、変更するとかなり予定が変わるかもしれません。それこそ完成時期にも影響が出ることがあります。
天気予報がそこまで悪い感じでなければ、思い切って工事を進める事も選択肢の一つです。
工程もずれませんし、実はちょっとした雨ぐらいなら木にはほぼ全くと言って良いほど影響はありません。
これについては別記事で書いています。
上棟だけに限らず、基礎工事や外構工事の時もそうですが、家を建てるのは外部で行いますから、どうしても天候に左右されてしまいます。
「神様じゃないんだからそれは仕方ない事」
とあきらめて、天気なりに進めるのではなく、そういった時にどう対処できるかという事を考えておくことが大変重要です。
ここまでのことをまとめると以下のようになります。
① 濡れないようにする
② 濡れたらしっかり乾燥させる
③ 明らかに天候が悪そうならば上棟を延期する
④ 施工者に雨が降ることを想定した対処法がある
雨が降ったらどうするか?
ではなく雨が降ることを想定した工程と施工方法を考えておく事が重要で、弊社もこのあたりはしっかり押さえて管理しております。
お時間あれば、是非上棟直後の弊社現場をのぞいてみて下さい
雨に濡れる事でお客様が心配されるのが
”カビ”
皆さん、カビの発生条件をご存知ですか?
栄養
湿度
空気(酸素)
温度
この4つが揃うとカビが発生すると言われています。
カビは0℃~40℃で発生します。
特に繁殖しやすいと言われているのは、
20℃~40℃で湿度は70%以上。
だから梅雨時はカビが繁殖しやすいんですね。
長雨が続き晴れの日がなく、高温多湿で乾かない時期が続くと、木材にもカビが発生します。
「カビが発生したらもうおしまい! 交換しかない!」
そんな極端なことはありませんのでご安心下さい。
しっかりと乾燥させればカビは死滅し、構造的にも影響はありません。
但し、カビがシミとして残りはするのでご注意下さい。
濡れないようにする
↓
濡れたら乾かす
↓
何らかの理由でカビてしまった場合も、まず乾燥。
↓
乾燥後、影響無い部位ならそのまま使い、部位によっては交換。
(影響のある部位とは仕上がり時に見える部分です)
この流れの対応が必要です。
カビは先の4つの条件が揃うと発生するのですが、逆に1個でも無くすと発生しなくなります。
そういう意味では、在来工法は上棟後一定期間骨組み状態になっていますので、湿気を抜きやすい環境です。
2×4工法は合板で作ったパネルで組み上げていきますから、雨は大敵です。
濡れたら湿気が逃げる事ができません。
また、パネルに使われる合板もボトボトに濡れると構造的にも弱くなってしまいますから、2×4工法は屋根が塞がるまで雨降らない事が理想といえますね。
一番初めに書きましたがが、上棟前後は雨が降らない、そして濡れないのが一番です。
しかしながら、なかなかそうはうまく行きませんので、濡れない対策、濡れてからの対策をしっかりする事が大事です。
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家づくりにはたくさんの落とし穴があります。
建てる時には教えてくれないこともあります。
誰だって出来るだけ安く家を建てたい
それは当たり前のこと
でも、建てる時の費用を安くするための選択が
光熱費のやたらかかる、寒くて暑い家になってしまったら?
10年後、20年後に何百万とコストのかかる家になっていたら?
残念ながらそういったことが実際にあるのです
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そんな悔しい思いをする人を一人でも減らしたくて
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これを読んだうえで、
納得の家づくりをして頂きたいと、心から願っています。
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