家事楽を実現する間取りとポイント 洗濯編
ストレスに感じる家事とは何か? 暮らし全般における内容でストレスの原因を見てみると以下の通りでし…

毎日の家事を少しでも楽にしたい! これはほとんどの人の思いではないでしょうか。
この記事では家事を楽にこなせるようにするポイントを、工務店という立場と経験からお伝えしたいと思います。
家づくりをするときに参考にして頂き、毎日の暮らしが楽しく送れますように!

暮らし全般における内容でストレスの原因を見てみると以下の通りでした。
家事の分担が不公平に感じる(「自分ばかりやっている」など)
どちらが何をやるかが曖昧で、都度話し合いになる
家事の優先順位が合わない(片づけたい人と気にならない人の差)
毎日の献立を考えるのが負担(マンネリ・好みの違い)
買い物の頻度が多く時間を取られる
仕事後に料理をする体力がない
洗い物・片づけが面倒
子どもの食事と大人の食事を分ける必要がある
物が多く片づけてもすぐ散らかる
掃除の頻度や基準が違う(「どこまでやるか」で揉める)
時間が足りず、週末にまとめて掃除→休日が潰れる
水まわり(浴室・トイレ・キッチン)の掃除が面倒・汚れが落ちにくい
洗濯物を干す・取り込む・畳むのが面倒
天気に左右される(特に共働きで夜干しが多い)
家族の服の管理(収納・分別)が大変
アイロンがけが面倒
子ども中心の生活で家事が中断される
片づけてもすぐに散らかる
保育園・学校の準備と家事の両立が難しい
どちらが子どもを見ながら家事をするかの分担で衝突
時間が合わず、家事を一緒にできない
家事をやっても感謝されない
「見えない家事」(消耗品の補充、予定管理など)が負担
家電や収納の使い勝手が悪く、効率が悪い
いろんなストレスの中でも、赤字で記したものは家の間取りや工夫で解決できそうだと感じました。
工務店として多くの事例を見てきた経験から、暮らしの器である家が解決してくれるなら、という思いで実例を交えながらお伝えします
まず、洗濯関連のストレス解決法をこの記事でまとめます。
洗濯関連以外の解決方法に関しては以下の記事からどうぞ!
お掃除や片づけを楽して出来る家づくりのコツ(準備中)

洗濯にまつわるストレスの原因と解決策を見てみましょう。
実例を交えながら紹介していきます。
これらの行為のどこがストレスなのかを考えると、移動にカギがありそうです。
いわゆる家事動線ですね。
1:洗濯機から出した洗濯物をカゴに移して、例えば2階のベランダまで運んで干す。
2:ベランダまで洗濯物を取り込みに行き、例えば1階のリビングまで運んで畳む。
重いカゴを持って家の中を動いています。
解決策1:洗濯機と干す場所を近くにしカゴに移す動作を無くす。また、畳む場所も近くにする。あるいは畳まないで収納する。
解決策2:そもそもですが、ベランダで干すという思い込みを捨てる。
下の画像ですが、ランドリールームから廊下を隔てた位置にファミリークローゼットを作りました。
洗濯後はハンガーごとクローゼットに移動です。

これのストレスの原因は室内干し(夜干し)では乾かないことにありますね。
1:急な雨で洗濯物が濡れる(仕事で留守にしている)
2:天候によっては外干しでも何日も乾かない
解決策1:雨がかからない外スペースを作る。
解決策2:室内干しで乾く環境を作る。
下の画像の正面に見えているのがランドリールームになります。
独立したランドリーなのでサーキュレーターや除湿器を使っても他の部屋に影響がありません。
外干ししたい場合はそのまま屋根の掛かったウッドデッキに出られ、タテ格子によって干した物の目隠しもされています。

これのストレスの原因は片付ける場所と片付け方にありそうです。
1:片付ける場所が家の中の方々にある。
2:片付け方が畳み収納が多く、手間がかかる。
3:季節ごとに入れ替えが必要。
解決策1:家族全員分のファミリークローゼットを作って、集中管理する。
解決策2:畳む収納をやめてハンガー収納をメインにする。
解決策3:1年中の衣類を取り出せる収納にする。
下のどちらの画像もファミリークローゼットで、家族分を集中管理します。
ハンガー収納がメインですが、市販の引き出し型収納ボックスを床置きで使います。
白い方の画像は奥に中段(奥行のある棚)があるので、客用の寝具などを置くことが出来ます。


これは文字通りアイロンがけが面倒。
じゃ、アイロンがけのどこが面倒なのか?
1:アイロン台を用意して、アイロンをセットして、場所を作ることから始めるのが面倒。
解決策1:洗濯物を干してある場所、あるいは収納する場所の近くにアイロンをかける場所を作る。
下の画像はWIC内の造作カウンターになります。
手前のバーは室内干し用で、アイロンが必要な衣類をすぐに取れます。
カウンター上ではアイロンをかけたり、畳む作業が出来ます。
カウンターの高さや巾は、市販の収納ボックスがきれいに入るように計画しました。

独立したランドリーを作ると洗濯物が邪魔にならず、サーキュレーターなどを動かしても他の部屋に影響が出ません。
デメリットはやはりその分のスペースが必要になることです。

上の画像はかなり大きめのランドリーを作りましたが、もっと小さくても十分機能を果たすと思います。
室内干しはもちろん、カウンターなどを置けば畳むこともアイロンがけもここで済ませられます。

上の画像はおよそ1畳の脱衣室です。
右側がお風呂、左側がランドリーになります。

こちらがランドリーです。
スロップシンクと室内干しを備えています。
洗面台はこれらとは別で玄関脇に用意しました。
独立したランドリーよりは省スペースで済みます。
物干しの位置を邪魔にならない位置にするのがポイントです。

上の画像のガス乾燥機を置いたカウンターはそのままアイロン台になります。
物干し竿は洗濯機から出した後の仮干しを兼ね、ハンガーごと別の干す場所に移動することも出来ます。

実はこのスペースは玄関横にあります。
WICを備えているので、帰宅後やお風呂後の着替えなどがスムーズに行えます。
普段室内干しがメインの方でも外干しがしたい時があるかもしれません。
例えば私はシーツなどの大物をピンと張って干したい時ですね。(室内干しにスペースの余裕がないため)
そんな時には外干しへの動線が近いととても便利です。
今でもよく見かけるベランダでの外干し、あれは実はお勧めできません。
理由のひとつ目は洗濯の場所から遠いことがほとんど。
もうひとつが、ベランダやバルコニーは耐久年数が短いことが多く、いずれメンテナンスにお金が掛ります。ですから、そもそも作ることをおススメしません。

奥に室内干しスペースがあります。

この室内干しスペースはウッドデッキにつながっているので、外干しへの動線がスムーズです。
こちらにカウンターなどを置けば、畳む作業がこの場で行えます。

無垢材の床や塗り壁・和紙壁などは、その素材自体が吸放湿する性質であるため乾きやすい環境を作りやすいです。
高断熱高気密の家は基本家中の室温が冬でも20度以上には保たれることが多いため、水分の蒸発が早くなります。
また、高気密であるということは外部の湿気に引っ張られないので、梅雨時などでも家の中は湿度が一定に保たれます。
現在義務づけられている計画換気(第1種、3種)が設計通りに動いていれば、室内の空気の流れがあるので乾きやすいと言えます。
それでも厚手の物や量が多い場合は、少し設備で助けると満足いく乾燥が得られます。
自然素材+高断熱高気密+換気にサーキュレーターをプラスすれば最強ですね。

家事は毎日の暮らしの根っこのようなものですから、出来るだけストレスなく簡単に片づけてしまえる工夫が欲しいものです。
機械に頼れることは頼る、時短を目指す、手間をかけない、などを頭において計画したいですね。
● 室内干しの場所を確保しておく。外干し派であっても必ず確保しておく。
● 洗濯する場所と干す場所を出来るだけ近くする。
● 干す場所と収納場所を出来るだけ近くする。
● 外干しをベランダやバルコニーでは計画しない方がベター。
● 畳む収納よりもハンガー収納をメインにするほうが手間は省ける。
● 家族分集中管理の方が手間は省ける。
● 高断熱高気密の性能のいい家にする。(室内干しが乾きやすい)
● サーキュレーターなどを上手に使う。
● 乾太くん やドラム式洗濯機の乾燥機能を使う。
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