2020.10.25 更新日:2024.10.10

断熱性能の高い玄関ドアを選ぶことで、より快適な暮らしを手に入れる

 

玄関ドアの断熱性能は高断熱高気密の家にとってとても大切です。

 

最低限選んでおきたい仕様や、人気の引き戸についても書きました

何より玄関ドアは家の外観デザインにも大きな影響があります。

 

ここは慎重に選べるように、まとめてみました。

 

断熱効果の高い玄関ドアを選ぶ前に必須のこと

上の画像は弊社の施工途中のもので、玄関土間部分になります。

断熱材を敷き詰めたら土間打ちをし(工事途中です)、タイルなどで仕上げます。

床下断熱でも基礎断熱でも同じです。

この土間部分の断熱がされていないと、いくら玄関ドアを良いものを選んでも意味がありません。

土間から冷気が侵入し、不快な室内環境になってしまいます。

ただ、実はこれは義務ではないので、念のため確認されることをお勧めします。

高断熱仕様の家に選びたい玄関ドア

上の画像は熱の移動を表したものです。

このように熱の移動は窓や外部ドアなどの開口部からがほとんどです。

では、断熱性能の高い玄関ドアにはどんなものがあるのか?

主に木製ドアと鋼板(金属)に化粧シート(一部天然木)を貼ったドアがあります。

木製ドアは一般の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、実は木製サッシと同じく断熱効果の高いものです。

玄関ドアの紹介の前に、基準となる性能値を見てみよう

編集中

高断熱仕様の家に選びたい 木製玄関ドア

本物の木で出来ていますから質感などはやはりいいと思います。

ただ、木製なのでやはり色は変化していきますし、メンテナンスも必要になってきます。

再塗装などをご自分で楽しんで出来る方には、是非お勧めしたいドアになります。

ユダ木工

引用元 ユダ木工株式会社

こちらの会社は木製のドアやサッシを古くから作られている広島の会社です。

玄関ドアもいくつかシリーズがあるのですが、その中のMIYAMA桧超断熱TSというドアは熱貫流率が0.82※という性能が出ていました。

※熱貫流率(U値)とは性能を表す数値で、小さいほど性能が良い

イマガワ 一迎

引用元 株式会社イマガワ

こちらの会社は国産のヒノキや杉で主に室内建具を作っている岡山の会社です。

最近玄関ドアも開発されました。

こちらの熱貫流率は1.38となっています。

ドアハンドルなどは変更出来そうです。

ガデリウス

引用元 ガデリウス・インダストリー

弊社ではまだ使ったことがないのですが、とてもおすすめの木製玄関ドアです。

スウェーデンの会社で作られているものですが、日本にも支社があるので国内在庫もあり、何かあったときは対応もして頂けそうです。

こちらの木製ドアもとても性能が良く、ガラスが入っていないタイプですと熱貫流率は0.77となります。弊社でも是非採用していきたいと考えています。

高断熱仕様の家に選びたい 玄関ドア

塗装杉板と玄関ドア

一般の方がよく目にされるのは、こちらの鋼板(金属)に化粧シート(一部天然木)を貼ったドアになると思います。

有名な大手メーカーではYKKapやLIXIL(旧トステム)が双璧でしょう。

シート貼りとはいってもとてもよく出来ていて、見学会などでは「本物の木ですか?」とお客様に尋ねられます。

どのような構造になっているのか、YKKap様の画像をお借りして見てみましょう。

これはYKKapのヴェーナートD30(D2仕様)という中位グレードの断熱玄関ドアです。

熱貫流率はこのドアで2.33とあります。

ドア本体の中に断熱材が入っているのがお分かりいただけると思います。

こちらは「プロント」というアルミ製玄関ドアになります。

見ての通り断熱材は入っていません。

高断熱の家でこのドアが採用されることはあり得ませんが、建売やローコスト系ではありそうです。

YKKap

引用元 YKKAP株式会社

YKKの玄関ドアで一番グレードの高いシリーズがイノベストD70、こちらで熱貫流率0.90になります。

D70は面材がシートではなく天然木になるので、色の変化があり再塗装も出来ます。

本物の木を使っているのと、デザインがすっきりしているのでとてもカッコいいドアだと思います。

D50のシリーズからは面材がシートになります。

イノベストの下位グレードが前述したヴェナートD30となり、D2,D3,D4とグレードが分かれています。

面材にシートを使った商品はデザインや色が非常に豊富です。

LIXIL

引用元 株式会社LIXIL

LIXILの中で上位グレードはグランデル2というシリーズになります。

グランデルの中にもハイグレードとスタンダードのグレードがあり、名前の通りハイグレードが上位グレードになります。

この違いは樹脂枠を使っているかどうかの違いのようです。

このハイグレードで熱貫流率0.89となっています。

グランデルの下位グレードがジエスタ2というシリーズでK2とK4というグレードに分かれています。

K2グレードで熱貫流率が2.33とあり、ちょうどYKKのヴェナートD2と同じですね。

高断熱の家の玄関ドアに何を選ぶ?

実は玄関ドアは家を建てるのに必要な物の中でも、高額な部類に入ります。

また、玄関は常時とどまる場所でもないので、リビングや寝室の窓ほど性能は気にしなくても良いのかもしれません。

そうは言っても家全体の性能のことを考えると、最低クリアしたいレベルはあります。

滋賀県の5地域にある弊社ではYKKのヴェナートD2仕様をよく使っています。

このあたりは最低押さえておきたいグレードと考えています。

下は関連記事です。

正直言ってYKKとLIXILの熱貫流率は同グレードであればさほど変わりはないし、予算とデザインで選んでよいと思います。

その中でいえば天然木を面材に使っている、YKKのイノベストD70は特別なものになるかもしれません。高額ですが。

ほとんどの工務店では玄関ドアと窓のメーカーをそろえるかと思うので、ドアだけでなく窓のことも気にしといたほうがいいですね。

特徴的なことでいえば、YKKは樹脂窓(複合窓ありますが)がメインですし、LIXILはアルミ/樹脂の複合窓がメインです。(樹脂窓ありますが)

それぞれの性能やデザインを比べてみることをお勧めします。

木製玄関ドアを選ぶ場合は、窓のことは気にしなくても構いません。

予算に余裕があれば木製玄関ドアは是非オススメしたいところです。

高断熱の家の玄関に引き戸はダメ?

ここまで玄関ドアのことをずっと書いてきましたが、玄関引き戸はどうなのでしょうか?

実は引き戸はドアに比べて形状がどうしても高断熱向きではありません。

それでも木製引き戸は良い数値を出しています。

上の画像は弊社の施工例で、ユダ木工の木製玄関引き戸になります。

こちらで熱貫流率1.92となっています。

大手メーカーではYKKが2020年5月発売予定で新しく発売するようです。

断熱スライディングドア 「コンコードS30」という商品です。

断熱タイプ袖付き枠で、熱貫流率2.06となっています。

引き戸は若い方にもとても人気で、断熱性の良いものが出来てうれしく思います。

家全体のバランスを考えて、玄関ドアや引き戸を選んでくださいね。

玄関ドアを吟味するように、窓も吟味して下さい

新築するなら窓で後悔してはいけない

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素材は長持ちする物を使い、断熱や気密も高性能な家は、終の棲家としての役目を終えれば誰かに引き継げる家になります。

使い捨てではない家にしたからこそ、安心して暮らせる終の棲家と言えます。

造作で造ったキッチンカウンターにはアクセントの板壁を貼って空間に彩りを添えました。

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いづれ介助が必要になった時も、動きやすい大きさを確保しました。

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