2020.08.31

工務店経営者が語る、自邸の家づくり・・ 土地探し編

マルトの経営者の一員として長らくお客様の家を手掛けてきた私、澤田が自邸を建てる中で留めておきたい思ったことをブログに書いていこうと思います。

仕様や性能も触れていきますが、それは別のブログにも書いていますので控えめにします。

実際にあった事や、考えた事、迷った事など、隠し事なく赤裸々に書いて行こうかと思いますので、今悩んでる人、これから考えるという方々の参考書もしくはバイブル(ちょっと大げさ!)となるようにしていきたいと思います。

まず、一番大事な事。

工務店の常務だからって、特別な家を建ててません!

皆さんと同じです

普通にお金がかかりますし(若干は安いですが)、自分のやりたい放題でやったら嫁さんに怒られますから、現実的な範囲でどこまでやれるかという感じで考えました。

なので特別なデザインでもなく普段から自分達がお客様にオススメしている「普通」の家です。

マルトにとっても、世の中の家を建てたい方にとってもスタンダードとなるような家を目指して作りました。

家を考える前に基本のキ 地面が無ければ家は建てれません(笑)

三男で土地をもっていない私はまずは土地探しから始まります。

このあたり(彦根市)の一等地はとても予算的に買えません。


出来れば会社まで車で30分までの所が理想。

それと、子供はこれから大きくなっていきますので、学校をどうするかも重要です。

家造りを考える方の多くが子育て世代ですので、やはり商談していますと必ず「学校」「学区」はポイントとして挙がってきます。

私も全く同じですね。

という事でまずは土地探しから始まりました。

嫁さんと数年前から、「住むなら何が重要?」なんて話をずっとしてましたので、何となく方向性は決まってました

嫁さんは、子供の住環境を重視
もちろん僕もそこは同意

後述しますが、基本的に子供の住環境を考えると、大人にも暮らしやすい場所になると思います。

駅近、病院の近く、スーパーに歩いて行ける立地、などとはまったく考えてません。

この辺りは車が無いと困る地域なので、大人になればほぼ免許を取ります。

買い物も病院も車で行きますし、余程の山奥(私が生まれた実家など)で無い限りは基本NGの土地は無いんですね。

ただ、この住環境の考え方には意見の相違がありました。

嫁さんは、近所に同い年ぐらいの子供がいる地域。
僕は近所に大通りのない静かな場所。

嫁さんの要望通りなら、手っ取り早いのは新規分譲地。
子育て世代が建てる事が多いので、ほぼ間違いなく同年代になります。

しかし、それでは嫁さんの要望とズレが生じます。

嫁さんはお隣との間が狭く、窓や音などご近所を気にしながら生活するのはイヤとの事。(私もゆったりした土地が希望でした)

なんと、嫁さんは小高い丘にポツンと建ってるのが理想だったそうです。
それは様々な要件で実現は難しいですし、そもそも近所に子供がいないので、嫁さんのポイントから外れます!!

また、私の個人的な希望という事で、古い在所(村)の中を探してました。

古い在所には、確かに面倒臭いしきたりはあるのですが、比較的静かな地域が多く(交通の便は悪い)、既に周囲に建物が立っているので、視線などの対策も出来ますし、なにより住んでいる人がわかるのが大きいです。

どんな人が来るのかわからない
どんな家が建つのかわからない

この不安が無いのが古い在所の良い所です。
そんな条件を整理しながら探すと自ずと場所は、彦根(郊外)、多賀に絞られてきます。

彦根・多賀といっても範囲が広すぎるので、もう少し絞ってみる事にしました。
彦根の南部は通勤に30分越える可能性があるので無し。
必然的に河瀬より以北になります。

また、湖に近い所は、冬場の強風も気になりますし、比較的地盤が緩い所が多いです。

ハザードマップなど見ると、湖岸は川の下流域になりますので、湖からの増水・川の氾濫の可能性が高いので、市内でも出来るだけ東側(8号線の方)が理想です。

そして一番重要な土地の値段!

私はこういう仕事しているので、既に自分で色々計算していましたから、予算は決まってましたけど、一般の方は、一番最初にライフプランを組む事が大前提ですね。

ネットで自分で組むことも出来ますし、工務店が無料でライフプランをしてくれる所もあります。

そうすれば、土地・建物でいくらまで予算が掛けられるか見えてきます。

希望や予算からすると、小さな土地は×ですから、彦根の中心部はほぼNGですし、あったとすると1000万オーバー。

工務店だからではないですが、住み心地を優先したいので、家にお金を掛けたい。

どう計算しても60坪以上で1000万以下しか無理でした。

これが、なかなか難しい。
まず便利な街中ではありません。
あったとしたら、何かしらの問題があるからだと思います。

探し続ける事5、6年(その間いくつか候補があったのですが、その時のお客様に優先してご紹介していたのでなかなか私に廻って来ることはありませんでした。苦笑))

ついに今回の土地に巡りあえました。

場所は多賀町月之木

古い在所のど真ん中

道幅は狭いけど、住民以外の往来はほぼ無し。
近くに芹川があり、畑や田んぼにも囲まれた自然豊かなホンマに静かな土地です。

同年代の子供はいませんが、歩いて1分もすれば大きな新規分譲地があり、そこには子供の同級生がいっぱいいます。

小学校や中学校までは一足ありますが、それでも15分もあれば歩ける距離で、保育園は歩いて5分です

もちろん、高校や大学に行くとなると、市内ほど便利ではありませんが、恐ろしく料金の高い近江鉄道が一応ありますし、南彦根駅なら自転車で20~30分あれば付きます。

私の生まれ育った実家だと峠を2つ超えて1時間ですからね。
平坦な土地でこれなら十分かと。

さらにさらに
周囲は民家に囲まれていますから、眺望は良くないですが、眺望など関係無しといわんばかりの200坪の土地(苦笑)
しかも400万!

嫁さんの要望である、周囲の家との距離を気にする事など全くない大きさです。

また、多賀町は言い方悪いのですが、かなりお金持ちの町。

大きな工場がたくさんありますので、税収が多くかなり潤っていますので、補助や助成が手厚いので、子育てには本当に良い地域だと思います。

という感じで、多少不便な部分はもちろんあるのですが、ほぼ希望の土地が見つかりました。

本音言うと飲みに行くのに自転車で行ける彦根の利便性に、かなり心動かされていたのですが(笑)、

何だかんだ言いながら残りの人生考えると、畑したり庭いじりしたりする老後の時間の方が多そうだったので、多賀のような田舎で良いのかなって思いましたし、何より、嫁さん子供の事を考えるとベストな場所でもあったので、この地に骨をうずめる事にしました。

「土地は縁のもの、見付けた時が買い時」とよくお客様に言います。

私の場合それを2、3軒逃していますので、このまま見つけられなかったらどうしようと思ってはいたんですが、捨てる神あれば拾う神ありとはこの事ですね。

御施主様にお譲りした物件と比較しても、申し分ない良い土地を見つける事が出来ました。時間はかかりましたけど(苦笑)

今回は、家造りのはじめの一歩の説明になりました。
ここから、家造りが本格化するのですが、その話は次のブログになります。

土地探しについての記事はこちら

家づくりのための土地探し、ポイントを押さえよう!


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